漂着プラゴミ燃料化システムを対馬市に納入
お知らせ2021.02.24 掲載
e-PEPシステムの燃料化装置を納入、全量に当たる31tの燃料化開始
長崎県対馬市に当社の廃プラスチック燃料化装置を2021年2月5日に納入しました。現地にて設置・試運転を行い2月12日に引き渡しを完了し、同市の海岸に漂着する発泡スチロール製ブイ(フロート)の燃料化が始動しました。
【詳細】
対馬市おける漂着、海洋プラスチックごみ対策事業の一環として、当社のe-PEPシステムの燃料化装置「ステラ」「クダック」「スチロス」を同市に納入しました。当システムは、漂着ブイを破砕・減容・ペレット燃料化し、
島内でエネルギー利用を可能にする小型サーマルリカバリーシステムです。今回の納品は、燃料化装置一式。装置の処理能力は、最大100㎏/h。直径80cm、長さ100cmの巨大な漂着ブイをそのまま機械に投入ができ、破砕からペレット化まで、全自動で処理を行いフレコンバックに樹脂燃料が貯留されます。
製造された樹脂燃料は、灯油(約8,800kcal/kg)と同等の高いエネルギー価値を有しています。
同市では、今後当システムのエネルギー化装置となる樹脂燃料ハイブリッドボイラー「イーヴォル」を導入し、島内で漂着ブイの100%有効利用を目指しています。創り出したエネルギーは島内の温浴施設の熱源に利用される予定です。島内で循環完結することで、LCA(ライフサイクルアセスメント)の観点から最大で85tCO2/年のGHG(温室効果ガス)削減が見込まれます。これは杉の木6,000本が1年で吸収する二酸化炭素量と同等。プラスチックごみを外部処理に依存しない、島内完結型のエネルギー化モデルです。
【納入に至った背景】
対馬市では、島の海岸に漂着するプラスチックごみのうち年間平均約3,000袋(1㎥フレコン換算)の漂着ブイを回収しています。その重量は31トン。しかし現在の油化処理だと回収したうちの21%しか再利用出来ず、残りの79%を埋め立てるか島外に搬出して処分することしかできませんでした。油化施設の老朽化に伴い、持続可能な漂着ブイの100%有効利用を目指し、様々な国内のリサイクル処理機や手段を検討。有効利用率の高さやコンパクト性で当社の廃プラスチックエネルギー化システム「e-PEP」が採用されました。
【その他の取組】
当社は、2007年から漂着する廃発泡ブイ(フロート)の減容に取り組む自治体に当社の発泡スチロール減容機「スチロス」を納入してきました。水産庁の外郭団体の公益財団法人海と渚環境美化・油濁対策機構と漂着ごみの多い国内15拠点で実証試験を繰り返し、約16,000本の漂着ブイ(フロート)を減容圧縮、燃料化に成功しています。
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